思い出

オロロン慕情 あの娘が死んだ・・・

「お兄さん・・・」
電話の向こうで か細く呟いた可憐な娘、
生きていれば幸せな団欒に笑みを見せていただろう、

もう、随分経ったな、
昭和が平成に代わる前、その娘は清純なままで此の世を去った。

突然、入院して、わずかの間に瞳を閉じた、
両親の慟哭は、あの葬儀告別式で参列者の涙を誘った。

あの娘を思い出すと流れて来る歌がある、
その娘は、私をお兄さんと慕ってくれた。

その町では大きな病院の事務員をしていたが、彼女の精神が
徐々に異常を来たしていたのを私は気がつかなかった。

そしてある日、突然彼女から電話がかかってきた、
「お兄さん、今、〇〇病院に入院しているの、迎えに来てよ ?」
訴えるようで、困惑しているような、か細い声だった。

「先生の言うことを聞いたら早く出られるから、がんばってよ!」
差しさわりのない助言をした記憶が有る、

電気治療を怖がっていたことを、両親の後悔の言葉で知った、
ほかに治療の方法はなかったのか ? 何故! 親は早まった ?
私は持っていき場のない怒りで胸が張り裂けそうになった。

♪ オロロン慕情 は、そんな彼女を想い出させてくれる。

( Kちゃん、天国で幸せ掴んだかい ?)

二十歳になったばかり、地元の自動車教習所へ通って普通免許を
収得した、そこで好きな人が現れた・・・
その時、彼女は私に相手の事を打ち明けてくれたのである。

その男性の名前を聞いて私は驚いた・・・!

歴史にイフはないが ?
彼女が生きていたら、ふたりの恋は成就していた、そして彼女は
私の身内になっていた筈なのである !?

「お兄さん !」・・・ あの清らかな声と方言が懐かしい !?

お彼岸の墓参り、彼女の家の前に広がる紺碧の海を眺めながら通り
過ぎる。

( Kちゃん、お兄さん元気でいるよ ? その内そちらへ行くから
その時は、Kちゃんの想いをいっぱい聞いてあげるからね !)

夜半、静かに 
♪ オロロン慕情を聴いていると、あの娘を思い出して胸が切ない。

♪ オロロン慕情
作詞 作曲  遠藤 実    唄 小林 旭

俺と一緒に泣いた娘が死んだよ……
網走尋ねたひとり旅
ふたりでいつか来たあのときも
オロロンバイ オロロンバイ
鴉が啼いてた……

たくさんの男達が U-チュ-ブで
この ♪ オロロン慕情 を唄っています。

みなさん 情感こめて唄っていますが、
きっと、切ない想い出が有るのでしょうね。 

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