今でこそ歌のレパ-トリ-の増えた私だが
弟の経営する二番町のスナックで
無理やり歌わされたのは
北島三郎の ♪ 終着駅は始発駅の一曲
これしか歌えなかったのである。
この唯一の歌を同級会の観光バスで唄ったのが
わが人生の大きな転換点となった。
大喝采と大きなどよめきが起きたのである。
まったく自慢することのない劣等生の私が
初めて人から認められた、うれしい悲鳴だった。
それから徐々に唄うレパ-トリ-が増えていく
自分だけの夢の世界が開かれたのである。
終着駅は始発駅に思い入れが強いのは
その歌詞にある。
自分を取り巻く周囲の状況とまったく一緒
その物語の世界に呼び込まれるのである。
辛い時代が長く続いた私の半生は
人助けの連続だった。
助けを乞うるのが出来ない意地っ張り
私を頼ってくるのは身勝手な無責任野郎
人間関係のしがらみが私の胸の内を泣かせた
あることで縁を断ち切った私は吹っ切れた
それからである
この曲が気楽に歌えて没頭できるのは
今では、ほとんど唄わない
ほかの歌手の愛唱歌ができたこともあるが
それは、私の人生の好転にいきつく
歌よ !
心の讃歌よ !
助けてくれて 励ましてくれて
ありがとう。
♪ 終着駅は始発駅
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