YURI
大切な竹馬の友が亡くなった
その名は、YURIちゃん。
お互い兄と従姉が結婚して
身近な存在になった。
同じクラスの はにかみ屋同士
二人とも目立たない子供だった。
高校は別々になったが
彼女は故郷で花嫁さんになった。
相手は年の離れた真面目な男性
村人からオール祝福されて ㊗️
スタートした筈だった。
YURIの悲しい物語が始まる
言葉の暴力に苛まれる生活は
彼女の精神をゆがめた。
田舎の同級会で二人は再会した
寂しそうに「Sさん!」と
呼んでくれた顔は 俯いていた。
「YURIちゃん !」
私は、彼女の表情で幸せ度が
わかった。
彼女の黄昏は そこに来ていた
それから更に年を重ねて
彼女の精神が限界に来たことを知る。
この世の辛さを忘れたい・・・
子供のために耐えた心はついに
夢の世界へと向かった。
主人の横暴に逆らえない女性は
何も分からない夢の世界へ
逃避するしかなかった。
誰かに助けを求めたかった・・・
彼女の胸の内が哀れでならない
「許してよ! YURIちゃん、
助けてあげられなくて !」
12月師走の風が無力な我が身を
責める !
故郷はみかんの採り入れが終わり
段畑に雪が舞う。
千の風に乗って彼女の声が
届くかもしれない。
私は故郷の同級生から仔細を
知らされた
旦那に会うことは考えない事にした。
「今度YURIちゃんの御墓参りをするから!」
私の声は悲しみに震えた
電話のMちゃんの声も泣いていた。
竹馬の友、一年竹組の幼友達
新しい令和を迎えたばかりなのに ?
もう、逝くなんて。
YURIちゃん、その内会いに行くからね。
百合 全般の花言葉は
「純粋」「無垢」「威厳」
白い百合の花言葉は
「純潔」「威厳」
YURIちゃんは
ぜったい 白いユリの花に決まってる
心の美しい人だから ぜったいだよ。
北村先生のオルガンで
みんなで並んで唄った
童謡・唱歌 ♪ ふるさと
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