私の歌謡曲に対する想いは高校生の頃から高鳴っていく、
片道1時間半の所要時間での自転車通学は自然に口から
当時の流行歌を吐き出していた。
今思い出しても我々仲間数名は流行に敏感だったと思う、
それと日活映画全盛で裕ちゃん、旭という唄うスタ-の
登場が拍車をかけた。
しかし、趣向は多義に渡り演歌を基本にさまざまな歌手の
歌を唄った、今までに述べているがフランク・永井を唄う
高校生は、そう沢山いるものではない。
春日八郎、三橋美智也、村田英雄、青木光一、神戸一郎、
数え上げれば限がない程の歌手の歌を自転車をこぎながら
唄ったものである。
女性の唄に向かうのは、大人になってスナックへ繰り出す
ようになってずっと後年のことである。
童謡・唱歌の類は、若い頃は恥ずかしいから唄わなかったが
歳を取って昔を偲ぶ時に自然に口元から発せられる。
日本人の血のなせる技だと、へんに感心している。
石原裕次郎はずっと年上だから映画もリバイバルで観るぐらい
だったが、唄も後から追いかけて唄うことになった。
やはり同時進行は少し年上小林の旭ちゃん、渡り鳥シリ-ズの
ロケを身近に見てから益々旭節に惹かれて行く事になった。
♪ 北帰行
作詞・作曲 宇田 博 歌手 小林 旭
作者の宇田博が1941年に高等学校を性行不良で退学処分となった。
彼が友人達に同校へ別れの歌として遺したものが ♪ 北帰行である。
1961年 昭和36年 日本コロムビアのプロデューサや小林旭に
によって、同社からレコード化されて大ヒットした。
これらの歌を聴くと、あの青春時代が瞬に蘇る、自転車通学の風景と
ともに・・・
♪ 北帰行 小林 旭