キム・ヨンジャの暗夜航路を聴くと、亡き母の涙を思い出す。
何故かしら彼女の眉をしかめた歌い方を見ると切なかった
母の悲しみが偲ばれてならない。
半農半漁の寒村は、戦後の混乱期とはいえ殊に貧しかった、
急傾斜の段々畑に芋と麦を植えて天秤棒か背負い子で運んでいた。
男氏は、昼間の労働が終わると四つ張りと言う手漕ぎの櫓を漕いで
沖に出る、昔の人は寝る間も惜しんで働き尽くめた。
母はそんな貧しい村の百姓家の長女として生まれた、ふたつ上に兄が
いて。下にふたりの妹が居た、17才で父の元へ嫁いだ母の苦労の
始まりだった。
別ブログで先刻紹介しているので仔細は省くが、10人の子供を産み
貧しい生活にも根を上げない人だった。
キム・ヨンジャは、神様が使わせた母の面影を追う影武者 (失礼だが)
そんな思い出を振り返り、彼女を眺め、亡き母の面影を偲んでいる。
今宵は、私が最も好きな、その歌声のテクニック、感情全てに共感する
新二郎さんの 「暗夜航路」を聴いてみたい。
♪ 暗夜航路
作詞 吉岡 治
作曲 弦 哲也
歌手 キム・ヨンジャ
♪ 暗夜航路 新二郎
生きてゆくのが 下手だから
にがさ重ねて 千鳥足
・・・ ・・・
田舎の方言で おふくろ
あの世で幸せを掴みましたか この世では苦労したものね
親孝行出来ずじまいだったが、真面目に生きているよ
泣き顔よりも 笑い顔を 見たいものね・・・おふくろ !