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邦画

映画 蜩ノ記

映画 蜩ノ記
雨雲が空を覆っている、被害がなければ良いが、
この数日いろんなことが起きてその対応に追われた。

一通りの見通しが立って後は状況の推移を見守る
ばかりとなった。

以前から、どうしても観たかった映画が有る、
日本人の美しき礼節、そして愛を紡ぐ物語。

切腹を命じられた男。と 監視を命じられた男。
そして悲しくも切ない、見守る家族の姿。

作家 葉室麟氏の直木賞受賞作 蜩ノ記を
黒澤明監督の愛弟子小泉尭史監督がメガホンを取った。

「蜩ノ記」

残された人生、あなたならどう生きますか・・・

物語は武家社会の冷徹な掟と運命に翻弄される武士の
姿。

藩のお世継ぎをめぐる事件とそれにかかわった武士の
逃れられない沙汰をめぐる物語。
10年後の夏に切腹することを運命付けられた郡奉行
戸田秋谷役を役所広司が演じる、

秋谷を監視する事を命じられた檀野庄三郎を岡田准一が、
重厚な演技で定評の有る日本映画界の実力俳優役所広司
永遠のゼロで素晴らしい演技を見せ、NHK大河ドラマ
軍師官兵衛で非凡な才能を見せた岡田准一。

女優陣は秋谷の妻に原田美枝子 娘に堀北真希 主君の
側室に寺島しのぶ、
我が子を殺されて悲運に泣く側室を見事に演じきっている。

私達が若かりし頃、一世を風靡した深夜興行の映画
高倉健の相手役で藤純子がいた、お龍さん、男どもの
涙腺を緩めて熱狂させた。
その愛娘寺島しのぶが藤純子とダブって、思わず身を乗り
出していた。

物語の展開もさることながら、舞台となる藩の四季折々の
風景が心を打つ、人の心を偲ばせる。
さすが、黒澤明監督の秘蔵子小泉監督、遠くから撮影する
その手法に感服である。

劇場は客席の半数弱の観客数だったが、それも年配客が
多く、映画が終わるまで立つ人はいなかった。

武家社会の階級制度と、主君への絶対服従のシキタリ等
けして容認したいとは思わないが、ただ言える事は、
愛国心が薄れ、反日国家に迎合して日本を貶める売国志向
の国民が居る現状を思うと、あの時代の武士の節度有る生活
態様と自分を律する気高さが妙に郷愁を覚えるのは何故か?

武士の生き様、佇まい、命を賭しての主君への奉公、
ややもすれば忘れられ廃れて行く日本人の魂、その誇りと
矜持を思い起こさせてくれた映画だった。

個人的には、ジークンドー、カリ-、等のインストラクタ-
資格を持つ岡田准一が更に見事な居合いを見せてくれた。

彼にとって時代劇俳優として更に飛躍する分疑点だったのでは
ないだろうか。
役所広司との共演は、大きな収穫になったはずである。

もういちど、見たい映画である。 「蜩ノ記」

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