高原の町は 秋の気配を漂わせて ラブ・ストーリー
高原の町へふっと行って見ようと思った、そこには知人の子息が
製材所に勤めており、有ることで紹介した女性の伝言を預かった
こともあり、彼の胸の内を知りたいと高原へハンドルをきった。
真面目な男と控えめな女性、似たもの同士を少し心配していたが
仕事に追われるふたりにデ-トをする時間はなかった。
「逢える時までメ-ルで交換し合ったらどうかな ?」
時代は、あの昭和の緩やかな時代からせわしげな平成に移っていた、
草食系と撫子、忙しく働く彼に女性を思いやる心の余裕は無かった。
ポツンとひと言漏らした言葉に、彼の内面が正直に表れた、
陽射しに汗が滲む、彼の話に更に脇の下が熱くなった。
工場の同僚に気を使う彼を見て私はきびすを返すことにした、
( それで、良いんだな、そう伝えるよ !)
女性の眉を寄せる胸の内を思うと心が痛んだ。
私は、いろんな出会いを重ねている内に、女性より男性の方にどう
対応して良いか分からない人が多いことに気がついた。
下り坂の景色が一瞬セピア色にくすんだ ? 眼下に小学校が見える !
褐色の校庭の一隅に風雪を数えた校舎が新学期の賑わいを見せていた。
( ああ!今訪ねた高原の町はリカとカンチの想い出の町だったんだ !)
やっと気がついた、東京ラブ・ストーリー 思わず鼻につんと来た !
( せめてカンチとリカのような明るさが有ったらな ?)
車窓に夕日が眩しかった。
「東京ラブ・ストーリー」
東京の広告代理店に就職している愛媛から上京している永尾完治、
帰国子女の同僚赤名リカに「カンチ」と呼ばれて振り回される日々、
ふたりを軸に東京~愛媛と青春の思いが爆発する、スト-リ-は
ドラマ-で堪能してもらい、男女の恋の切なさ高揚心等々各自の思い
出と重なって見るのもいいかもしれません。
ラブ・ストーリーは突然に – 小田和正
作詞:小田和正
作曲:小田和正
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