世相を反映するように、自然の風景もしばれる寒気が到来した、
車は一路悲しみの営みに向って走っていた。
南下する右手の海は、いつもの凪とは様相を変えて白波を立てて
荒れていた、道路の堤防を越えて潮吹雪が降りかかる、愛車が
悲鳴を上げるような錯覚に陥る、ごめんよ !
寒さと言えば札幌のあの人を思い浮かべていた、
こちらとは比較にならない酷寒の地、一度も行ったことのない私は
そんな先入観に浸っている、もう随分経ったな !
北島音楽事務所の優等生、正調演歌の歌い手、もっと世に出ても良い
のにと私は不満だが、山口ひろみ 自己の実体験と重ね合わせて聴く
歌、♪ その名はこゆき。
男に無関心だった乙女は、娘とふたり海辺と温泉に囲まれた小部落で
ひっそりと人生の物語を数えている。
白波を横目で見ながら、その荒々しいいでたちをおんなに重ねながら
自然に、♪ その名はこゆき を口ずさんでいた。
山口ひろみ/その名はこゆき
作詞:数丘夕彦
作曲:原 譲二
山口ひろみ&清水博正/望郷赤とんぼ
作詞:志賀大介
作曲:弦 哲也
ふたりのハ-モニ-がぴったり合って、正調歌謡はジ-ンときます。
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