風が休む間もなく空を切る、雨戸がゆれ軒を叩く、
夜、人が寝静まった頃、私は歌の世界に分け入る。
同級生はじめ多くの友人知人が黄泉の国へ向った、
学生時代の友は、何故か女学生にもてなかった、
男子だけのクラスが災いして女が逃げて行った。
愛を感じながら恋に至らぬ純真たち、
女の世界だけに純愛が有る訳ではない男にこそ有る。
声も掛けられず、遠くから眺めた男子学生、胸の内は
皆一様にいじらしかった。
私は自分の事よりも彼らの一途が気になって傍観した。
「愛と云うには切なくて恋と云うにはもどかしい」
そんな純情一筋野郎たち、桜並木の花びらが想いを
乗せて宙に舞った。
友への鎮魂歌、
永久の眠りに付いた純真は、あの世で何を思うだろう?
声もかけずに別れた女学生、男の鼓動が切なかった !
蛍の光 窓の雪・・・
スコットランド民謡
♪ 蛍の光
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