赤い紅鶴
まだ手に入るのが難しい頃
母は手作りの赤い折り鶴を
作ってくれた
貧乏暮らしの母と娘
小さな庭のミカンの花びらが
喜ぶように匂っていた
幼いその娘は大きくなって
小学1年生の女先生になった
父のいない寂しさを
赤い折り鶴が癒してくれた
先生の得意は
自由時間の折り紙教室
1人の子が目に涙を溜ていた
母のいない父と娘
父さんが作ってくれた紅鶴
それを聞いて女先生の眼から
涙があふれた。
赤い紅鶴
遠い旅に出た先生のお母さん
折り紙教室が先生とお母さんの
唯一 手を取り合う場所
女先生とおんなの子
紅鶴
折鶴/千葉紘子
YouTubeでお聴きください。
敬意をこめて
今の時代と違って戦後間もなくの頃は教師と生徒の関係は
まさに情の通い合う仰げば尊しの間柄でした、そこには
子供たちの幸せを願う先生がいました、決して蔑視では
ありません、尊敬を込めた尊称が有ったのです。
「男先生、女先生!」 と呼ばれていました。
映画「二十四の瞳の大石先生」がまさにその人です、
そして、実際私にもそんな大好きな女性の先生がいました。
「女先生、K先生でした」1年生の受け持ち、しかし健康を
害されて教壇から去っていかれました、あの優しい眼差し、
懐に染み込む慈愛の言葉、私達はもう一度学校の先生を思い
出しましょう、偏向教育の悪弊はありますが真の日本を思う教師もいる事を忘れないでください。
蛍の光 仰げば尊し、宝玉の民謡・唱歌、
女先生のオルガンの調べが懐かしい !