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歌謡, 邦画

映画 竜二 ある男の自戒

映画、竜二 ある男の自戒

金子正次演ずる竜二は、既存のやくざ映画にはないやくざ映画として脚光を浴びた秀作である。

その後も元気でいたなら更なる映画を作って映画ファンを魅力しただろうと思うと残念でならない。

劇中歌の萩原健一ショーケンの♪  ララバイも映画と共に何度聴いた事だろう、心酔する芸能人も多い。

漫才師、千原ジュニアの映画「竜二」は最高傑作に挙げられる、男が男に惚れる魅力は充分伝わってくる。

You Tubeで見られる事をお勧めする、とにかく面白い。

今回は男竜二、金子正次でなく、やくざ者に尽くす女房としての「まりこ」を演じる永島暎子に触れてみたい。

「Uさん!昨夜You Tube観ていたら、昔付き合っていた女にそっくりな女優が出てたんよ ? 他人の空似ってあるんだね!」 そう言う奴の目尻には涙が滲んでいた。

「ああ!そう、そうなんだ !」私はそれ以上言葉は継ぎ足さなかった。      

それを聞いて私は内心どきりとした(それはオレの言うセリフ!)  派手さはないが表情で女の哀しみを表せる女優、笑っても内面の心のひだを垣間見せることの出来る演技派女優永島暎子、誰かに似ている、敢えて言わないが。

どのくらい昔のことだろうか、ある時・・・

東京の空から一通の手紙が届いた、近況と共に寂しさが行間に滲んでいた、なのに熟慮しながら辛い別れを綴った !

新しい絆が芽生え始めていたのである、失恋の辛さを必死に耐えた末、男は春を迎えていた時だったのである。

出した結論は女性2人とも別れよう、苦しい決断を下した、人生にイフはないが、それでもイフを想像して見たい  !

男の性格から、どちらを選んでも終世後悔するだろう、2人とも縁を諦めよう、哀しい自己犠牲を選んだ、身勝手との誹りは免れなかった。

2人の女性の幸せを願ったゆえであるが、キッパリと突き離せない弱さが男の欠点だった。

映画「竜二」の肉屋の安売りバーゲンの店先で妻まりこと娘が(実の娘桃)並んでいる場面に竜二が通りかかる・・・

映画史に残る名場面になるだろう、周囲の音が消えて二人の内面をカメラが静かに追う、お互いの立ち位置を再確認して竜二はその場を離れる。

バックに流れるララバイがなんと切ないものか   !肩を落として去る竜二が肩を怒らせて戻って来る、川島監督のカメラアングルが憎い、そしてカッコ良い   !

特筆は、永島暎子の妻まりこ、自己の想い出に重なって胸迫る ! (何処かにいたなァ!  あの女 !)

竜二、金子正次の後ろ姿が男の心を物語る、秀逸なワンシーンである  !

永島暎子の表情が素晴らしい、私が最も胸に来た場面だった。過去の女性たちが幾重にもオーバーラップして泣いていた、

(罪な事をしたなア !)  映画と現実の融合、しばし立ちすくむ私が其処にいた。

( 他人の空似か  ?) 

ここは批評はやめて観る人の主観に委ねたい、

竜二の主人公「金子正次」トライアスロンの地、愛媛県松山市の沖合にその生誕の地(島) は在る。

「私の親戚なんよ !」 ある時、友人から思わぬ言葉が出た、

共に手を携える正義感の強い男の口から   !

劇中ではヤクザ者、映画製作者にして俳優、生きていればどれ程の人達が焦がれた男になったであろう   ?

友と会う度に、金子正次、いや竜二と対面する、友の性格に!その片鱗か見える、「まりこは何処にいる ?」

私の完結できなかった悲恋を、その想いを振り返っている。

私は過去にも今でも女の涙に弱い、力がないのに支えてやりたい!  時々、竜二の妻まりこを見にそっと映画を観に行く。

「竜ちゃん!」まりこが竜二を呼んでいる、

呼ばれて見たかった男がYou Tubeを観ながら泣いていた。

「アイヨ !  まりこ、いや 〇〇  !」男の竜二評は終わりを知らない。

映画   竜二

監督:  川島   透

脚本: 鈴木明夫

主演:  金子正次

You Tubeでご覧ください。

主題歌   ララバイ

唄:   萩原健一   

You Tubeでお聴きください 。

竜二 ある男の自戒   !?

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