日本の歌謡史に燦然と輝く美空ひばり 女性ファンのみならず男性までも魅了した。
彼女の歌は、古賀正男 船村徹 遠藤実 古くは米山正夫等日本を代表する作曲家
の曲を見事に歌いこなして聴く者を感動させた。
それは、けっして生易しい、唄いやすいものでないことはご存知の通りである、
それぞれの歌を聴くと普通の歌手では節が外れそうになるほど難解な歌であるのが
分かる。
テレビで船村先生が語っているが、♪ 哀愁波止場 はお母さんが船村先生に文句を
言ったほど、歌手にとっては喉に負担がかかる唄い回しの歌だったようである。
名曲が次々と出たので人によって好みが分散されると思うが、私は ♪ 哀愁波止場
に思い入れがつよい、高校3年の頃にまで遡る追憶の秘め歌でもある。
♪ 津軽のふるさと ♪ 悲しい酒 ♪ みだれ髪 ♪ ひばりの佐渡情話 ♪ 哀愁出船
♪ 波止場だよ、お父つぁん
たくさんありすぎて選曲するのが難しい、美空ひばり 石原裕次郎 の死は昭和の時代が
手の届かない遠い彼方へ消えてしまった惜別の淋しさである。
私の卒業した四国の片田舎の高校に歌の巧い女生徒がいた、謝恩会で全校生徒を魅了した、
彼女の唄で美空ひばりの存在を印象付けられた、姉や兄が唄うのを気にも留めずに聴いて
いた男はそれ以降 美空ひばりに注目するようになった。
♪ 哀愁波止場 は 昭和と言う時代のうねりを予感させ、男女の恋の機微を知らしめさせ
られた 名曲である。
哀愁波止場は、私にとって追憶の別れ歌となった。
♪ 哀愁波止場 島津亜矢
作詞 石本美由起
作曲 船村徹
♪ 夜の波止場にゃ 誰ァれもいない
霧にブイの灯 泣くばかり
おどま盆ぎり盆ぎり
盆からさきゃ おらんと…
あの人の好きな歌
波がつぶやく淋しさよ