冷たい雨が降っている
河川の流れが次第に勢いを増して
遥か下流に向かって行く。
その流れにさえ
物の哀れを感じて目を凝らした
白い買い物袋が波間に浮かぶ。
私の年代になると
家族の物語が大きく変わって来る
当然家族の離散もある。
たくさんの父親の
涙を目の前にすることになった
娘を嫁がせる父の涙。
お前には分かるまい
カウンターを挟んで友がポツリと
熱燗を持つ手が震えた。
私は、そう私だって
長い月日が過ぎた心残りの歳月が
娘を思う親心、そう親心。
すぎもとまさとが
泣かせてくれる、父親エレジーを
引っさげて、突き付けて。
あさみちゆきと。
・・・
ひとりで故郷を偲ぶ男がいる事を
誰も知らない
♪ 鮨屋 で・・・
歌 :あさみちゆき
作詞 ;井上千穂
作曲 ;杉本眞人