思いがけない話だった、
しばらく逢っていないF先生へ電話をかけたら
「家が火事になりましてね、離れだけが残りました」
朴訥な彼は誰ともなしに語りかけるように話をしてくれた。
彼にとって、人生で一番辛い場面を迎えていることになる、
「逢いに行くから元気を出していてよ・・・」
私の励ましに、「有難うございます」 とつぶやいた。
厳しい寒さがようやく過ぎたとはいえ、
彼の心の中に吹く風は、とてつもなくキツイ、
(待っていてよ、逢いに行くから!)
その思いが、どうにか実現する。
眼前に瀬戸内海を見る その地は、彼の生地ではない、
心に傷を負った彼には、今 何が支えになるだろうか?
以前、彼と話したことがある、
彼の生まれたところ、空っ風の吹く 故郷、
そこから生まれた女性歌手がいる・・・
岡田 しのぶ
彼女は他の歌手の歌も唄っているが
船村演歌を唄ったらこれまた天下一品
女囚の哀歌を唄った歌
船村 徹 詞 曲
♪ 希望 ( のぞみ )
彼 F先生の灯火になれば幸いである。
もうすぐ、逢いに行くからね。