子供達の未来を信じて 紅葉
私が産まれて育った田舎は、海と山に囲まれた寒村だった、
急傾斜の段畑が山の上まで耕され、西方に開ける海原は
同じ村の一角の大島へと続いていた。
芋と麦を生業の百姓村、男衆は夕方になると手漕ぎ船で荒波
の沖に向かった、昼夜たがわず生活に汲々として励んだ、
戦後の貧しさもあって、村民は皆同じ貧乏の中にあった。
海べりの曲りくねった学校への道、子供達に憂いはなかった、
無邪気な童心は大人たちを信じて明日を夢見ていたので有る。
小学校 童謡・唱歌 が 社会への扉だった。
戦後の貧しい時代、先生たちは、子供の為に奮闘した、
現代の職業としての先生と違って思想偏見の無い時代の先生は
子供達にとって全てだった、「先生 !」 憧れの指標だった。
子供の頃、女の先生にピアノを弾いて唄って貰った童謡・唱歌
愛国心の真髄を学んだのである、
この国がいつまでも平和で穏やかな国家で有りますように祈りたい。
童謡は、子供達の未来を願って静かに歌い継がれて行く、
~紅葉(もみじ)~ NHK東京児童合唱団 Part.Ⅰ
紅葉(もみじ)
うた:NHK東京児童合唱団
作詞:高野辰之