やはり演歌がいいな、ギタ-の調べが男の心を震わせる、
どれだけの男達が私の前を通り過ぎて行ったであろうか ?
それ以上の悲しさを押し殺した女が涙を袖に隠したであろうか?
男女の恋は回り舞台、祝福されて花道を通った二人はごく僅か、
殆どは奈落の底に落ちて、知らぬ間に他国に消えた。
辛いね! 辛かったね! 死にたいと泣いたね、必死に止めたけど
耐える気持ちが残っていなくって、どこかへ去って行ったおんな火、
あの昭和が、残り火を名残惜しむように、その土地から消えた・・・
探しようもなく昭和が終わったんだよね、
ある街の場末のお店屋さんで買い物をする中年の男女が居た、
どこかで見覚えがあるような、立ち止まって見るとあの日に泣いた純子、
妻子ある男に惚れて身を焦がして泣いた女、それが純ちゃんだった。
男は妻子を捨てて純子を選んでいた、男女の幸せはもうひとりの犠牲が
ないと叶えられないのか ?
あの夜の弾き語りに聴いた 徳久広司 北へ帰ろうが 切なく蘇えって
来た、盟友ダニ-先生にリクエストしてもう一度聴いてみたい。
それにしても徳久先生、若い頃より期待していたがさすが渋いですね、
歌手にない(本来は歌手だったが) 味は並の歌手とは比較にならない。
♪ 北へ帰ろう 徳久 広司
作詞・作曲:徳久 広司
歌 :徳久 広司
ギタ-の音色は、
耐えていた男心をもろくも崩してしまう、
泣いて、泣かされて、脆くも消えた恋歌よ !
男には、北が似合う、ダニ-さんの後姿に、あの日を想う。