♪ 俺と一緒に、泣いた娘が死んだよ
・・・・・ ・・・・・
「お兄さん!・・・」 電話の向こうで小さな声でそう言った娘、
それから間もなくして死んだ、
まだ二十歳、無垢なままこの世からあの世に召されていった。
思い出は、ふっとした瞬間に蘇える、もう随分月日を数えた、
「Kちゃん随分経ったね、お兄ちゃん頭の毛が随分白くなったよ」
生きていれば、多分私の甥のお嫁さんになっていたと思う。
「お兄さん、Tさんね・・・?」ふたりは同時期、自動車学校に通った、
練習の帰り道、よく私の店へ寄ってくれたね、以前は男の人の名を
言わなかったけど、もう好きだった相手の名前を出してもいいね ?
「それは、私の甥 T」
無口な甥は、彼女の話をすると恥ずかしそうに照れた、彼女があのまま
元気でいたら、私の仲人で結婚したのではないかと思う、きっとそうだ。
彼女を思い出すと、小林旭の ♪ オロロン慕情が浮かんでくる、
小林旭の ♪ オロロン慕情を聴くと、彼女の面影が蘇えってくる。
「お兄さん!」 純真で、可愛い、こころの美しい娘だった、
花嫁衣裳着せてやりたかったな ! 可愛い花嫁さんにして挙げたかった。
「Kちゃん、お兄さん、いつまでも忘れないよ、何時の日か訪ねるからね」
♪ 今度はながい、命をもらい
オロロンバイ オロロンバイ 生まれておいでよ ♪
オロロン慕情.wmv 京都Ron Caver
ささやかな酒を飲み、友と楽しく語らいながら唄う
市井に暮す人の歌は、
ほのかな哀愁と足が地に着いた生活の匂いがする、
そんな人たちの唄が私は大好きである、
背景の さし絵が いい ! 子供の頃に帰って !
唄い終えた 京都Ronさんに 一杯差し上げて
乾杯 !
男って奴は、いいなぁ !?