歌は世につれ 世は歌につれ
私にとっての歌は、人は歌に救われる
過言ではない!
その時々の情景が、それぞれの歌によって蘇える。
嬉しい時は、あの小躍りした情景が浮かび
悲しい時は、沈んだあの日がフラッシュバック。
酒よ! と泣いたのは、悲しい酒の ひばりちゃん、
歌よ! と泣いて縋ったのは、悲嘆にくれた お前 ?
辛かったものなぁ! 身を震わして 涙も枯れた !
それでも踏みとどまったのは 何故 ?
大の男が自棄酒飲んで、手当たり次第にぶん殴り
仕舞には、ボディをくらって 転げまわった !
あの雪の夜道は 寒かったぜ
屋台の親父さん、やさしかった
俺の若い時 見ているようだって 泣いてくれた
だから、踏みとどまったのさ !
それにしても 捨てた 女が 夢に出てくる
あんた! 幸せなの ? って 節介焼くのよ ?
どこの空の下、
どんな男に 拾われたって
やけに思うときが あるのさ !
一杯飲むかい 付き合ってくれるかい
グラスの底に 奴が 泣いているのさ
「あんた!」 ってよ・・・
戻り川 伍代夏子
作詞:吉岡 治
作曲:市川昭介
♪ 涙みせたら あなたが困る
いいの いいのよ
眠ったふりして 闇の中
・・・
カ-ラジオから若い女性歌手の歌が聴こえてきた、
まだ、誰もその歌手を知らない、
私は直感で、この歌手は世に出てくると、確信した、
それが、伍代夏子の ♪ 戻り川 だった。