青葉城恋唄 さとう宗幸.
私は、さとう宗幸が唄う青葉城恋唄を正統派の歌謡曲と呼んでいる。
日本語の約束事を離脱した分かりにくい歌詞と発音の紛らわしい曲、
それが流行歌なのだと正調歌謡曲を否定する風潮には与しない。
勿論、歌を否定も肯定もする気はないが、洪水のごとく溢れる不可解な
歌からたまに離れて、正調歌謡曲に戻るのも精神衛生上良いものである。
我々年代の者には、何もかも男女同権ではなく、男女の恋に楚々と泣く
乙女や淑女が居ても良い、杜の都 仙台市の風景に浮かぶ失恋の叙情詩、
昔の男女の切ない恋が、走馬灯のように浮かんでくる、
昭和天皇陛下の御世は良かった、日本人に誇りと伝統が備わっていた。
進むべき目的がしっかりと見えていた、
国民同士の連帯感とお互いを想う情緒が切れることなく続いていた。
昭和の風景が広瀬川の流れに浮かんで来る、流れる岸辺 想い出は
帰らず、揺れていた君の瞳 ・・・
乙女達の恋心、失恋の男達、甘酸っぱい香りとともに儚い恋が消える。
私は、ひとり思索に沈む時、窓辺から見える星空を仰ぐ、
男と女 永遠の謎 ?
それで良いのです、全て知ろうとするとその落差に失望する、
恋は、けして美しいものばかりではない、どろどろとして嫌な面も
たくさんある、知らないことが幸せなこともある。
だから、青葉城恋唄に私の心は向くのです・・・
♪ 青葉城恋唄 さとう宗幸.
作詞:星間船一
作曲:さとう宗幸
編曲:石川鷹彦
歌手:さとう宗幸
♪ 広瀬川流れる岸辺 想い出は帰らず
早瀬(はやせ)躍(おど)る光に 揺れていた君の瞳
時はめぐり また夏が来て
あの日と同じ 流れの岸
瀬音(せおと)ゆかしき 杜(もり)の都
あのひとはもういない ♪