友へ送る巡礼歌
様々な想いを残して人は旅立つ、
私の同級生も10人以上黄泉の国へ向かった。
恋愛と云う人生最高の喜びさえも味わう事なく
天国に召された者、
幼い我が子を残し未練に引き裂かれて旅立った
者、
子育てを終え、これから夫婦差し向かい、その
余生叶わず病に倒れた者、
振り返る過去を語る事なく自死の道を選んだ者、
涙の向こうに友は笑顔を見せる !
「いつか又、会おう Sよ ! お前は急がずゆっくり
後始末してから来いよ !」
旅立ちの人が多くなり、あの世では指定席が有る
かと気に掛かる。
四季の野辺に咲く花々、語る野原にその乙女達は
咲いているだろうか ?
先祖と云う名の私の血筋、婚姻の名の元縁結びの
人々、恨み辛みなしの天国で有る事を私は願う。
天女たちの澄んだ歌声が聴こえて来る、
閻魔大王が指揮者とは気が付かなかった ?
そのタクトには予想し得なかった柔らかさが滲み
出ていた。
鬼の目にも涙、控える赤鬼、青鬼の目にも万感の
想いが伺える、滂沱の涙は、弔いの涙 !
この世で心ならずも別れを余儀なくされた人々が
再び天国でめぐり逢い歓喜の喜びを交わす花園だと
思いたい。
憎悪を超越した許しの場、人間本来の素に戻る場所、
そこは人種の違いも、動植物の偏見もない世界。
皆平等の世界が広がっている。
ドラマ白い巨塔は医師の世界のみでなく、人類は
どう有るべきか私なりに目を凝らしたドラマだった。
今いちど、アメイジング・グレイスを聴いてみたい。
テレビドラマ「白い巨塔」のテ-マ-曲
アメイジング・グレイス
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