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歌謡

虫の音  悲しい  白いギタ-

チェリッシュの2人のデュエットに心洗われる人は多い。

控えめな主人と可憐な奥様のハミングに野暮な男達が聴き

惚れる。

 

私の身近に、えっちゃんに似た女性がいたことで、特に

耳をそば立てたものである。

 

以前、若くして亡くなったイナセな男がいた、世間的には

怖い人、その実、男気と気遣いの出来る普通の男でもあった。

 

近年は言葉に出すのもはばかれる世界の人だったが何故か

この歌を聴くと思い出されてならない。

 

2人きりになった喫茶店で、しみじみ胸の内を吐露してくれた

涙を滲ませて語る表情は少年のそれだった。

 

「マスタ-わしの胸の内を聞いてくれてありがとう !」

そのように囁きかけているような気がして為らない ?

 

チェリッシュのおふたりさんには不似合いなお客さんだが、

歌手冥利に尽きると思ってお許し願いたい。

 

夜風が肌寒くなる秋の夜長、彼が眠りに付く港町の埠頭を

思い出す。

 

小高い丘の上で両親と共に永の眠りに付く彼に敢えて捧げる、

綺麗に澄んだエッちゃんの唄声は、お前さんが嫁さんにした

あの娘に似ているよ   !?

 

白いギター / チェリッシュ

 

 

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