「何てこったア !」
車を運転中にある地点を通り過ぎた時である、
県道の三叉路、
日頃交通の激しい箇所に差し掛かったその時、
道路の中央に三角形の分技点が設けられている。
人形のような置物がポツンと立っている、
まるで小人でも佇んでいるような ?
すれ違う瞬間、わずかに頭が動いた ?
「おいおい! なに ?」
なんと、鷹かトンビそれも子ども ! 何と !
後ろに4トントラックが迫っている、ヤバイな !
しばらく通り過ぎて後悔の念が湧く、止めて助け
れば良かった ?
羽か足でも怪我をしているのでは ?
悪い予感が脳内を駆け巡る、
「止めれば良かった」しかし、自分が交通事故の
犠牲者になっていたかも ?
そういうところで生つばを飲み込んだ !
大きい悪に反発する男が小さな生き物に目が向く!
大きな病を克服して沢山の人に助けられて今日が
ある、生きとし生けるもの全てが愛しくなった。
お天道様のお使いと自認する野暮な男の成れの果て、
殺生がダメになりました、だからもっぱら野菜中心。
小鳥に目が行き、捨てられた犬猫を慈しむ、
「Sさん! そろそろ旅支度が近いのでは ?」
友が笑って冷やかす !
河原でエサを漁るカラスが毎日決まって挨拶する ?
「カア! カア! あんたもひとりぽっちかい ?
ここにおいでよ、遊んであげるから !」
夕焼けに少し間があったが、見上げると親子4羽の
仲良し家族、家路を急いでいるのだろう ?
昨夜は寒かったが、今日は見事に晴れ上がった !
日本晴れ !
一仕事ふた仕事を終えて夕闇が迫ってきた、少ない
雲間から眩しい太陽が下界を照らす、荘厳だね !
やがて河原でエサを漁ったカラスの家族がそろそろ
帰り支度、夕焼けを背にして南に向かう。
寝ぐらはどこだい ?
雨露凌げるかい、今日のエサはありついたかい ?
オイラの父ちゃんとうに亡くなった、母ちゃんも後を
追ったよ !
みんな仲良く帰るんだよ !
♪ からす なぜなくの
からすは やまに ♪
動揺・唱歌 七つの子