男歌から 女歌
渥美二郎、本格派の歌手だと
私は尊敬している
あのコブシは正統派の証
私はそのように評価している
女心を絶妙に語りかける
それも弱い女
手を差し伸べたい 助けたい
昭和には良くいましたね
男にすがる哀しい女がそこに
裏道の街路樹の陰で佇む女
どのくらい待っていたのか
肩を落として八幡様を見上げた
目にうっすらと涙をにじませ
歩く歩幅が物憂いげに狭く
振り返り振り返り未練を残す
明日もまた次の日も佇んでいた
男の旅立ちを知らぬげに
渥美二郎が代わりにつぶやく
おんな心の切なさを繰り返す
その夜は雪になった港町
女の姿が途絶えエピローグが
告げられた 讃美歌の歌哀しい。
♪ 想い出のひと 渥美二郎
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