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雑談

故国日本を焦がれて 里の秋

役所に出向く前公園に通りかかった、広場では昼休みの
車両が数台、照り代える陽射しを避けて涼を取っていた。

まさに夏を思わせるこの照り返しは、公園の樹木に巣食う
小鳥や虫さえも声を張り上げて自己主張しているかのように
鳴いていた。

薄曇りなのに気温が上がった路面からムッと熱風が吹き
あげる、周囲の山々に目をやるとボンヤリと霞がたなびく。

車を木陰に移動した、足下の冷泉から冷んやりとした冷風が
窓越しに入ってきた、秋の風情が 頬をなぶる !

不思議な情景とコントラスト、何処かで見たような錯覚 ?
子供の頃、友と向かった山歩き小川のせせらぎが冷んやりと
心地よく、自然に口元から童謡が出て皆んなで合唱になった。

そのひとつが ♪ 里の秋 だった。

季節はずれの歌だが、私はリクライニングシートを倒して
追憶に浸っていた。

竹馬の友の父はシベリア抑留で故国日本を焦がれて凍土に倒れた。

新藤義孝 硫黄島・英霊への鎮魂歌 「 里の秋 」
作詞 : 斎藤 信夫
作曲 : 海沼 実
唄 : 松永美智子1等陸士
演奏 : 陸上自衛隊中央音楽隊

平成27年3月21日 硫黄島 「戦没者追悼顕彰式」
於 天山慰霊碑

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