未練
街の中心から数100m奥まった場末にその店はあった、
人呼んで隠れ宿又の名を奥座敷
お客さんはさまざまな悩みを抱えて暖簾をくぐった
季節は肌寒い晩秋にさしかかり時刻は夕闇迫る宵の口
その娘は俯き加減に玄関前で歩を止めた
何故かその夜はいつものカウンターでなく小さな座敷
心細げにハンカチを目に当てた女の口から嗚咽が漏れた
東京へ発つ彼との別れ 止められない運命に彼女は泣いた
有線放送から 竜 鉄也の ♪ 裏町酒場が流れて来た
男女の別れほど切ないものはない
父の死と家業の倒産男の身は無残にも切り刻まれていた
そんな2人に演歌は辛い、裏町酒場が身を焦がす。
裏町酒場
作詞 : さいとう大三
作曲 : 竜鉄也
歌唱 : 岩本公水 (元歌:美空ひばり)
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