逢いたい Sに
パパはSさんに、逢いたかった
お父さんはSさんに逢いたかった
もう来てくれないかな ?
死出の旅に出る前、
病の床で、男たちはつぶやいた
ともにヒマラヤ杉の下、駆け
回った学友たちである
その妻たちからそれを伝えられた
私は涙が途切れる迄出るに任せた
ごめんよ! 後悔、先に立たず
想い出の向こうの、校庭の隅に
アイツとオレの幻が笑っていた
口下手の純情者、オレとお前たち
待っててくれよ、サブロク会の友
涙もろくなったな、Sさん !
久しぶりに電話をくれた元ボクサー
精悍な男は孫に囲まれて好々爺
讃美歌312番 ♪ いつくしみ深き
涙を誘い、魂を洗う
逢いたい Sに !?
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