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歌謡

東京三越百貨店 五月みどり

高校二年の秋、私達250名は新幹線のない時代の東京へ
修学旅行に行きました。

京都駅で乗り換え、その強行軍と夜通し走る汽車の旅は
諦めと始めての東京への憧れに胸をとどろかせた。

今振り返って見ると、箱根温泉での他校の三年生との喧嘩
私は関係していませんでしたが同郷のMの大怪我もあって、

この箱根とこれから触れる東京三越百貨店屋上で見た売り出し
前の女性歌手 五月みどりの印象が何故か鮮明に残っている。

こんな綺麗な歌手がいるんだ、ただ呆然と眺めた記憶がある。

♪  おひまなら来てね  まだほとんど世間に知られていない
歌と歌手だった頃のことである。

司会は、漫才師の青空千夜一夜 彼らもテレビの漫才番組で
ぼちぼち出始めた頃だった。

高校生から見る二十歳前後の美人歌手は、この世にこんな綺麗な
人がいるんだと感嘆せしめる女性だった、とにかく強烈に脳裏に
残ったのである。

五月みどりを意識し、彼女の姿を追う一里塚となった。

その一年後、彼女を髣髴させる後輩高校生の出現が我が青春に
少なからず影響を与えることになるとは夢にも思わなかった。

現在、テレビで時々見かける彼女は、さすが歳は隠せないものの
優しい人柄は変わらない、彼女の幸せを祈る自分がいる。

東京日本橋三越で見かけた頃の五月みどりは、後年彼女が告白して
いるが、ある作曲家との忌まわしい出来事に悩んでいた頃だったの
だと、その痛めた心を振り返っている。

我が青春に夢と希望を植えつけてもらった恩人でもある、
いつまでも、優しくて朗らかな心のままの女性であってほしい。

幸せな晩年でありますよう祈念しております。

久しぶりに聴いてみましょうか ?
数メ-トル先、身近に見た、あの衝撃の初対面、その頃を思わせる
五月みどりの顔。

五月みどり の「おひまなら来てね」
作詞 枯野迅一郎   
作曲 遠藤 実  
歌手 五月みどり
1961年(昭和36年)5月 

三越百貨店で見たのは前年秋のことである。

♪ おひまなら来てね  五月みどり

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